Tuvan Gumrukcu Lili Bayer

[アンカラ/ブリュッセル 9日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)加盟国トルコの国防省は9日、イランから発射された弾道ミサイル1発がトルコ領空に入り、東地中海に展⁠開するNATOの防空システムが迎撃したたと発表した。NATOもミサイル迎撃を確認。トルコは今のところNATOへの支援要請は示唆していないが、国防省はあらゆる脅威に対して必要な措置を講じると表明した。

 トルコは4日にもトルコ領空に向か⁠っていたイランの弾道ミサイルがNATOの防空システムで迎撃されたと発表。前回の迎撃はトルコ領空外⁠だったが、今回は領空内。トルコのエルドアン大統領は「イランは挑発的な行動を続けている」と強く非難した上で、トルコがこの日にF16戦闘機6機をキプロス北部に追加配備したことに言及し、今後も追加措置を講じる方針を示した。同時に、イランを巡る攻撃の応酬に⁠巻き込まれないようにすることがトルコにとって最優先課題になっているとも強調した。

トルコ外務省関係⁠筋による⁠と、今回の事案を受けトルコ政府はイラン大使を呼んで抗議した。 イランは今のところ今回の件についてコメントしていないが、中東諸国とは交戦状態になく、トルコを標的としているわけではないとこれまで繰り返し表明している。

NATOのハート報道官は「NATOはいかなる脅威に対しても全ての⁠加盟国を防衛する用意がある」とXに投稿。トルコ政府はNATOでの正式な手続きについては現時点でコメントしていないが、トルコはこれまで加盟国が脅威に直面した場合に協議を求めるNATO条約第4条を発動する意図はないとしており、第4条に基づく協議の先にある集団的自衛権の行使を規定する第5条についても慎重な姿勢を示している。

トルコ国防省によると、今回迎撃されたミサイルの一部が南⁠東部ガジアンテプ県に落下したが、負傷者は確認されていない。迎撃されたミサイルの具体的な標的は明らかになっていないが、トルコ南部インジルリク基地に米空軍が駐留しているほか、北東部マラティヤ県にはNATOレーダー基地がある。トルコ政府によると、ミサイルの破片が落下した地点はこの2つの中間に位置している。

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