Shubham Kalia Aditya Soni Mrinmay Dey
[2日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムは2日、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンの一部データセンターが中東紛争におけるドローン(無人機)攻撃によって被害を受けたとし、クラウドサービスが中断し、復旧に時間がかかっていると明らかにした。
米国とイスラエルによるイランへの攻撃を受け、イランはミサイルやドローンで報復攻撃を行っており、湾岸諸国の空港や港湾、住宅街などに着弾している。
UAEの施設への攻撃は、米国の大手ハイテク企業のデータセンターが軍事行動によって稼働停止を余儀なくされた初めてのケースとなる。また、同地域におけるハイテク大手の事業拡大ペースに疑問を投げかける可能性もある。
アマゾンのクラウドサービス部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)はウェブサイトで「UAEで2つの施設が直接攻撃され、バーレーンでは施設の一つに近接したドローン攻撃によりインフラに物理的な影響が生じた」と説明。「これらの攻撃で構造的な損傷が生じ、当社のインフラへの電力供給が遮断され、一部では消火活動で水による被害が発生した」と述べた。
その上で「可能な限り迅速な全面復旧に取り組んでいるが、物理的な損傷を踏まえると、回復には時間がかかる見通しだ」とした。
AWSは当初、UAEのデータセンターで1日に物体が衝突し火災が発生、消火活動のため施設への電力供給が遮断されたとし、復旧には少なくとも1日かかるとの見方を示していた。関係者によると、AWSのサービスを利用している金融機関がこの停電の影響を受けている。
AWSは「これらの施設の復旧に取り組んでいるが、周辺地域で紛争が続く中、中東における事業環境全体は依然として予測不可能だ」とも述べた。
米ハイテク大手は、UAEをチャットGPTなどのサービスに必要な人工知能コンピューティングの地域ハブとして位置づけている。マイクロソフトは11月、UAEへの総投資額を2029年末までに150億ドルにする計画であり、同国のデータセンターにはエヌビディアの半導体を使用すると発表した。
ワシントンを拠点とするシンクタンク、戦略国際問題研究所は先週、「これまでの紛争では、イランなど地域の敵対勢力が、湾岸諸国のパイプライン、精製所、油田を標的としていた。現代では、データセンターやそれを支えるエネルギーインフラなども標的になる可能性がある」と述べている。
UAEで施設を運営しているマイクロソフト、グーグル 、オラクル のコメントは得られていない。