ウクライナ戦争への介入の可能性は?
一方、イランの新指導部には選択肢がほとんど残されていなかったようだ。ドローンやミサイル攻撃によりカタールやオマーンの重要なエネルギーインフラを攻撃し、従来の交渉相手との関係をほぼ断絶していたためである。
米ワシントンD.C.のシンクタンク、ジャーマン・マーシャル基金のインド太平洋プログラム責任者であるボニー・グレイザーは、「中国が世界中で仲裁者としての役割を積極的に求めているとは思わない。中国の利益が重大に脅かされ、かつ強い影響力を持つ場合に限り積極的に関与する傾向がある」と分析している。
「中国は紛争の激化や長期化が自国の利益を損なうことを防ぐため、イランに圧力をかけた可能性が高い。中国はイラン(の現政権)が存続し、安価な石油を(中国に)供給し続けることを望んでいる」
また、中国によるウクライナ戦争への可能性については、「ウクライナ戦争は中国の利益に直接的脅威を与えていない。さらに、習近平はイランに対するほどロシアに圧力をかける意欲は低いと考えられる。特にプーチンは停戦や仲介による解決に関心を示していない点でイランと異なる」と否定的な考えを示した。
次のページ