東京への人口流入は不変

このままでは売上高の減少につながってしまうため、同社が目をつけたのが戸建て住宅である。首都圏でも戸建て住宅を好む層は一定数、存在しており、多少高い価格でも販売できる余地が残されている。マンションと比べて収益性は劣るものの、相応の売り上げが期待できるため、デベロッパーにとっては意味のある市場といえる。

今回、同社が手掛けるのは1億円台後半から2億円と、やはり富裕層向けの物件だが、価格が安い中間層向けの戸建て住宅販売も増えると予想する関係者は多い。

いくら都心部のマンション価格が高騰したからといって、地方から東京への人口流入が減るわけではない。年によって差はあるものの、首都圏の人口動態は常に年間10万人程度の転入超過となっており、新築マンションの大量供給によって、何とか住宅不足がカバーされてきた。だが、マンションの販売戸数が落ちたことで、賃貸住宅の市場は逼迫した状況となっており、このままでは東京に住むところがなくなってしまう。

高齢化やライフスタイルの変化に伴い、空き家として放置されている古い民家は少なくない。こうした民家は相続されたタイミングでデベロッパーが買い取り、土地を2分割、あるいは3分割することで、複数の狭小住宅として販売できる。このやり方であれば、土地価格が高騰しているなかでも、数千万円の価格帯で提供できる。

低価格な木造狭小住宅が林立すると...
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