同じ業者から仕入れている⁠スパークリングワインも1本あたり約3ドル値上がりした。さらに今年に入り、最大20%の値上げを通知してくるサプライヤーが増えたという。

ゴセルジャック氏は、フランスでしか製造できないシャンパンやスパークリングワインなど長年取り扱ってきた銘柄を、より安価な代替品に切り替える計画だと語った。

高すぎると、同氏はため息をついた。

ワイン業界に真っ先に打撃

2025年4月にトランプ大統領が打ち出した広範な関税措置は、真っ先に米国向け酒類の輸出に影響し始めた。ユーロスタットのデータによると、24年だけで、ワイン、スピリッツ、アペリティフなどの欧州からの酒類の対米輸出額は約90億ユーロ(1兆6500億円)に達していた。

だが多くの生産者は値上げを回避した。価格面の問題や大麻飲料など代替品の普及、飲酒習慣の変化などで、米⁠国での酒類販売はすでに減少傾向にあるからだ。

各社は関税発動前に大量の在庫を米国へ出荷するか、酒類の販売が好調な10月─12月のホリデーシーズンには価格を安定させるために自らコストをかぶった。しかし、こうした戦略も限界に近づきつつある。

「コスト転嫁の圧力は高まっ⁠ている」と大⁠手卸売業者リパブリック・ナショナル・ディストリビューティング・カンパニーのランス・エマーソン上級副社長は述べた。同氏は、この傾向はワインでより顕著であり、蒸留酒であるスピリッツのメーカーは利益率の中で関税を吸収する余地が大きいと付け加えた。

輸入ワインを米国産ワインに置き換える動きが加速