アマゾンで懸念される巨大インフラ計画──国道319号線の中間区間(400km)の舗装、大豆輸出回廊となる穀物鉄道(933km)の建設、アマゾン北部盆地での石油探査。地元住民への配慮を欠く開発が急ピッチで進行中
歴代ブラジル政権にとって、広大なアマゾン開発は成長に欠かせないものだった。この流れを覆し、保護を公約したのがルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ現大統領だ。
ところが今、アマゾンは新たな巨大インフラ計画の数々に脅かされている。業界の圧力を受けて昨年7月、環境規制を緩和して大規模プロジェクトを促進する、いわゆる「環境破壊法案」が可決。これら大型開発には共通点がある──トップダウンで地元住民への配慮に欠けることだ。
国道319号線(BR319)のうち約400㌔の舗装、全長933㌔にわたる穀物輸送鉄道の建設、そしてアマゾン北部盆地の油田開発。現在進行中の3つの主要計画はいずれも、環境に壊滅的な影響を与える可能性がある。
そんななか先住民族ワイミリ・アトロアリの居住地では、環境被害を食い止めるべく先住民が主体となった送電網建設が進むが、これはあくまで例外。コミュニティーを無視した大規模開発は、今もアマゾン各地で森林と住民の暮らしをむしばんでいる。
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