また、バブはもう一つの要因として、放射線被ばくを挙げる。高高度を巡航する航空機では、宇宙線による被ばく量が増加し、長期的に蓄積していく可能性がある。「日焼け止めを使って対策するパイロットもいる」とバブは言う。
前方窓にスクリーンを設置することで、日光や放射線の影響を軽減することは可能だが、視界が遮られた状態での飛行は理想的とは言えない。「本来であれば、この動画のようにスクリーンで覆った状態は望ましくない」とバブは指摘する。
こうした異例の状況がSNSで拡散されると、安全性への懸念が高まりやすい。しかし、航空業界のデータを見ると重大事故の多くは巡航中ではなく、離着陸の際に発生している。
エアバスが1958年から2024年までの商業航空事故を分析した統計によると、「過去20年間で、致命的事故の大半は進入・着陸フェーズで発生している」という。
2024年は、4件の死亡事故(うち3件が機体損失)と、死者なしの9件の機体損失事故が発生し、全体の事故率は上昇した。同社は、この増加について「航空需要の拡大と、それに伴う運用上の課題が一因」としている。
特に、2024年に発生した死者なしの機体損失事故9件のうち、7件が着陸時、2件が離陸時に起きている。
エアバスは、着陸フェーズがとりわけ負荷の高い局面であると指摘する。「着陸は非常に複雑で、航法、機体設定の変更、航空管制との通信、混雑した空域、悪化した気象条件など、多くの要素に同時に対応する必要がある」
こうした高い作業負荷と予期せぬ事象が重なることで、事故につながる複雑な要因の連鎖が生じるのだ。
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