革命防衛隊にとって現在は、無名の人物や、西側との交渉再開につながるような半ば現実主義的な聖職者を最高指導者に選ぶ局面ではない。必要なのは自分たちが信頼でき、組織の利益を守り、自分たちが構築を支援してきた治安国家体制を受け入れる人物だ。その点でモジタバは対抗馬よりも適任だった。

モジタバは国民の間に独自の支持基盤を築いたわけではない。かつての聖職者エリートのように、目に見える制度を通じて台頭してきた人物でもない。

彼の力の源は、権力への近さとネットワークにあった。長年の間に革命防衛隊の一部だけでなく、民兵組織のバシジや、彼を父の思想の守護者と見なす保守的な聖職者たちと緊密な関係を築いてきたようだ。戦争に伴う混乱の中で何よりも体制の維持を重視する人々にとって、その継続性はむしろ資産となる。

モジタバの最高指導者選出は、亡き父の時代のイデオロギー的枠組みを維持しながら、権力の重心を聖職者支配層と治安・軍事機構の同盟に置き続けることを意味する。彼は単に父の後を継ぐのではない。自らが形成に関わってきた体制を引き継ぐのだ。その体制はカリスマ性より強制力が、聖職者としての威信より制度への忠誠心が重視される「神権的治安国家」へと変質している。」

これは新たな出発ではない