夢の休暇が悪夢に

オーストラリア人⁠のケリー・スミス⁠さんにとっても、1年前から計画していた夫と2人の子どもとの3月末の「夢の欧州旅行」は一転して悪夢と化した。およそ5500豪ドルもの想定外の自己負担を強いられたのだ。

「夢の休暇も、支払ったお金もすべて失ってしまうのではないかというストレスで、何度も眠れぬ夜を過ごした」とスミスさんは打ち明ける。

中東を避けてアジアを経由するため、キャセイパシフィック航空とカンタス航空で代替便を確保。現在、エミレーツ航空からの4000豪ドルを超える返金を待っている状態だ。

この武力衝突は、欧州とアジアを結ぶ長距離路線のただでさえ狭まっていた飛行ルートをさらに圧迫し、世界的航空各社の運航スケジュールを複雑化させ、航空券の価格を高騰させている。

紛争が世界中の企業を揺さぶり原油価格を押し上げるなか、航空燃料のコスト高と供給不安も航空会社に重くのしかかる。多くの航空会社が燃油サーチャージ等を引き上げ、ニュージーランド航空など一部では減便に踏み切る動きも出ている。

国際エネルギー機関(IEA)は、今回の事態が「歴史上最大の石油供⁠給の混乱」を引き起こしていると指摘。一部のアナリストからは、航空会社の燃料が数週間で枯渇する恐れがあるとの警告も出ている。ベトナム政府も10日、紛争の影響で早ければ4月にも航空燃料不足に直面する可能性があるとの見方を示した。

「旅行初心者」は中東を回避