「円」単体の強さを測る「実質実効為替レート」
それでは、「円」そのものの強さや弱さを測る基準はあるのでしょうか? 為替レートは、2国間の通貨の強弱を示すものですが、「円」単体の強さを測ることは可能なのでしょうか?
この指標として一般的に使われているのは、「実質実効為替レート」です。
これは、貿易量や物価水準を基に算出された通貨単体の強さを測る指標であり、輸入や海外投資の際の購買力、そして輸出の際の価格競争力を示します。
BIS(Bank for International Settlements:国際決済銀行)では64の国や地域の貿易額のデータを取り、日本を例にとると、日本と他の国の通貨との為替レートを各国との貿易額でウェイト付けして加重平均し、さらに相手方国・地域との間の物価上昇率の差で「実質」化して算出します。
次のグラフを見ると、ドル円レートはかなり振れ幅が大きいのに対して、円の実質実効為替レートはなだらかにほぼ一貫して弱くなっていることが分かります。

最近、過去20年間で円の価値が半分程度になっている、これは国力の衰退を意味するのではないか、という声が出てきています。円の実質実効為替レートが低下を続けてきた理由は、以下が考えられるかと思います。
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