79年のイラン革命でイスラム教シーア派の宗教指導者たちが権力を掌握した一因は、アメリカ主導のクーデターにあったといえるかもしれない。これは、アメリカが当初意図していたのとは正反対の帰結だ。

また、イランの現体制は、自分たちに取って代わる潜在的な対抗勢力を容赦なく抹殺してきた。もしアメリカが現指導部を排除したり壊滅させたりすれば、権力の真空状態が生まれて大混乱に陥りかねない。暴力的な権力闘争、ことによると内戦に発展する可能性もある。

それでも、新しい統治者候補のヒントはある。アメリカで亡命生活を送っているレザ・パーレビ元皇太子(イラン革命で失脚した国王の長男)や、現体制による厳しい監視下に置かれている改革派のモハマド・ハタミ元大統領は、候補になり得るのかもしれない。

──トランプ政権がイランに対する軍事作戦を「限定的攻撃」にとどめたとしても、イランが態度を硬化させ、紛争が長引く恐れはないか。

イランは、アメリカの攻撃と同程度の反撃にとどめるだろう。昨年、アメリカがイランの核関連施設を攻撃したときもそうだった。

アメリカの空母を攻撃したり、イスラエルへの大規模攻撃に踏み切ることはなさそうだ。中東の米軍施設へのサイバー攻撃およびミサイル攻撃もしくはドローン(無人機)攻撃を組み合わせる可能性が高いが、アメリカの反応をエスカレートさせることは回避しようとするだろう。

戦争は計画を裏切る