私は日本に住んでいて、取材先は日本の政治家、外交官、経営者、学者、警察官、弁護士、アーティスト、国民で、取材のテーマは日本の政治、社会、経済、文化などだ。

しかも記者だから、外国人であっても多くの日本人が行けないところに行ける。総理大臣および官房長官や閣僚の記者会見、福島第一原子力発電所、G7サミットなどだ。

また、自分の書籍に執筆する内容とSNSに投稿する内容は、所属先の新聞に掲載される私の記事やラジオで放送される私のレポートとは大きく異なる。

記事では事実(実際に起きた出来事)と、現場で会った当事者の発言や意見を取り上げ、自分の意見は書かずに取材相手の言葉を引用する。つまり、たとえ私が「左派」と言われても、フランスの媒体に出る私の記事やレポートは、左派の立場で報じる内容ではない。

コラムやオピニオン記事を書くときは、「個人的な意見」と明確にしている。書籍やSNSは、むしろ記事では書けない裏側や感じたこと、思ったこと、驚いたことなどを表現できる場所として使っている。

特派員として重視しているのは、議論の内容だ。自分に近い考え方や意見を持つ人々しか取材しないのは、危険だと思う。

「自分自身に反して考える」