会談内容
会談内容に関しては、多くのメディアが報道しているので、ここでは詳細には触れない。
習近平の発言で、美辞麗句の行間に見えてくる気になった発言だけを、いくつかご紹介しよう。
習近平は金正恩に、「中国は今後も中朝関係を重視し、(北)朝鮮への支援を今後も続けていくことに変わりはない」とした上で、「特に朝鮮の民生の発展を支援したい」と告げた。
つまり、国連の制裁を回避する形で、人道的支援である「民生」という項目の形を取って、北朝鮮に現状でも経済支援をする意思があることを表明したことになる。
金正恩にしてみれば、これさえ言ってくれれば、北京詣でをした甲斐があるというもの。欲しいのは、このチャイナ・マネーだ。その証拠に北朝鮮の報道では、中国の支持・支援を得ることができたということをアピールしたと解釈することができる。
一方、二人の表情に注目していたのだが、金正恩の笑顔は、トランプと会った時のような高揚感はなく、かなりビジネスライクな対応のように見えた。それに比べて習近平の方が、ややへつらうような表情を時折見せたのが印象的だった。
それもそのはず、習近平は最後に断固たる表情でダメ押しをするかのように「中国は半島問題に関して引き続き重要で積極的な役割を果たしていく」と言ったのである。
つまり、「朝鮮半島問題解決には、中国は不可欠だ」、それを忘れて平和体制構築に当たって米韓朝「三者協議」などということを考えるなよ、とクギを刺したのであり、「朝鮮半島問題に関して中国が果たしてきた役割を忘れるな」と実質的には迫ったということになる。
それに対する金正恩の笑顔はなかった。
軽くうなずきはしたものの、CCTVのカメラは、金正恩の、一瞬左右に動いた目つきを捉えていた。いずれはそこから抜け出す戦略を描いていることを、ふと反射的に思ったのかもしれない。
