Paul Sandle Sam Tabahriti

[ロンドン 17日 ロイター] - 英公共放送BBCのサミル・シャー理事長は17日、昨年の米大統領選前に放送した報道番組でトランプ米大統領の演説映像を恣意的に編集したとされる問題を巡り、トランプ氏側が訴訟を起こした場合には「断固として闘う」と職員宛て電子メールで表明し、編集には名誉毀損に当たる根拠はないと主張した。

トランプ氏は14日、この問題で最大50億ドルの補償を求めて提訴する意向を示した。同氏は記者団に「10億ドルから50億ドルの間」の請求額になると語った。

BBCは昨年の米大統領選前、報道番組で2021年1月6日に支持者らが米連邦議会を襲撃した事件直前のトランプ氏の演説を放送。内容を編集することによって、トランプ氏が演説で襲撃を扇動したような印象を与えたとされる。

BBCは13日、シャー氏がトランプ氏に書簡を送り、番組の編集を巡って謝罪したと発表したが、名誉毀損に当たる根拠があるとの見方には強く反論した。

シャー氏は17日の電子メールで、この問題でコストや和解を含めた法的措置の可能性を巡って臆測が流れていると指摘。番組の編集に「名誉毀損に当たる根拠はなく、われわれはこれに断固として闘う」と強調した。

トランプ氏側の弁護士によると、訴訟は英国ではなく米フロリダ州で起こす予定。英国では、名誉毀損の訴訟は1年以内に起こす必要があり、期限が切れている。

BBCは、問題となった番組は米国では放送されておらず、米国内の動画配信サービスでも利用できなかったため、フロリダ州の有権者は視聴できなかったと主張する公算が大きい。

またBBCは、トランプ氏は大統領選に勝利したため、風評被害の補償を求める根拠はなく、編集に悪意はなかったと主張すると予想される。

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