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光と闇の間で揺れ動く心

その芸術的なまでに美しい戦闘シーンや、印象的な殺陣(たて)は、ルーカスが『スター・ウォーズ』のアイデアの基にしたという黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』(1958年)や、スローモーションによる銃撃戦が印象的だったサム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』(1969年)を彷彿させる。

シリーズ前作『フォースの覚醒』は、ファンを喜ばせる仕掛けを巧みに盛り込み、新たなキャラクターを加えつつ、オリジナル3部作に限りなく忠実に寄り添っていた。ジョンソンはその両方をやりつつ、映画界全体にとってさえ純粋に新しいと思わせる要素を『最後のジェダイ』に盛り込んだ。

フォースの力が覚醒しつつあるレイ(デイジー・リドリー)は、世捨て人のようになったジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)を発見。銀河を脅かすファースト・オーダーとの戦いに力を貸してほしいと頼むが、過去の失敗に苦しむルークは首を縦に振らない。

亡き暗黒卿ダース・ベイダーを崇拝するカイロ・レン(アダム・ドライバー)は、ファースト・オーダーの最高指揮者スノークに認められようとハックス将軍と競い合うが、その心は光と闇の間で揺れ動く。

レジスタンスでは、血気盛んなパイロットのポー・ダメロンがファースト・オーダーを攻撃すべきだと主張して、レイア将軍やホルド中将と衝突する。元ストームトルーパーのフィンは整備士ローズと出会い、ファースト・オーダーの追跡機能を無効化できる人物を探す旅に出る。

さまざまなストーリーが同時進行するため、中盤あたりで少々疲れてしまう観客もいるかもしれない。だがそれもやがて撮影監督スティーブ・イェドリンによる目の覚めるような(時にエレガントでさえある)映像に圧倒されて、吹き飛んでしまうだろう。

レイアを演じたキャリー・フィッシャーは、本作の撮影終了後に死去した。映画製作は編集段階にあったから、ジョンソンはレイアを急死させることもできたはずだが、当初のシナリオどおりの展開を維持した。

純粋に美しい映画