Ritsuko Shimizu
[東京 30日 ロイター] - 村田製作所は30日、2024年4―6月期(国際会計基準)の連結営業利益が前年同期比32.5%増の663億円になったと発表した。パソコンやスマートフォン向け、AI(人工知能)サーバー向けなどの部品需要が増加した。為替円安も寄与した。
為替実績は1ドル155.89円で、売上収益に417億円、営業利益で208億円のプラス要因となった。AIサーバー向けの電子部品については「需要が想定を上回った」(中島規巨社長)という。積層セラミックコンデンサー(MLCC)や高周波モジュールがパソコンやスマートフォン向けなどで増加するなど、売上収益に関しては、為替影響を除くとほぼ計画通りだった。
利益面では、製品価格の値下がりや固定費が増加した。南出雅範専務は「為替影響を除くと、少し物足りないと評価している」と述べた。
コンポーネント(部品)は円安効果や生産高の増加に伴う操業度益により増益となったものの、デバイス・モジュールは操業度低下などによるリチウムイオン二次電池の収益性の悪化や、表面波フィルタの需要回復遅れにより減益となった。電池事業に関しては、24年1―3月期に続き、4―6月期も35億円の構造改革費用を計上した。
25年3月期の連結営業利益予想は前年比39.2%増の3000億円に据え置いた。IBESがまとめたアナリスト16人のコンセンサス予想3462億円を下回った。
通期の前提為替は1ドル145円。1円変動で売上収益には約90億円、営業利益には約45億円の変動要因となる。
南出専務は、業績見通しを据え置いた理由について「為替は上下しており、しばらく様子を見たい」としたほか、「AIサーバー向けは需要が増加している一方で、バッテリーEV(電気自動車)や中国スマートフォン向けの需要など状況を見極めたい」と説明した。