どうしたら実行者の夢を具現化するところまで持っていけるか
ただ、支援者のことを考えると応募案件の全てを掲載するのは無責任ですから、計画が現実的に細部まで練られているかどうか、実行可能性についてはしっかりと確認させてもらいます。実行者にヒアリングしても「やってみないとわからない」というようなリスクファクターについては、その事実をきちんと支援者にお知らせします。
これがReadyforの1つの価値だと思っています。最近になっていろいろなクラウドファンディングのプラットフォームが登場していますが、実行者も支援者も自由に使えるタイプのものが多いようです。
でも私たちは利用してくださる方々の想いを大切にしていきたいので、実行確度という点において審査を重視しますし、確度の低いプロジェクトについては、キュレーターが相談にのって計画を詰めるお手伝いもします。どうしたらその人の夢を具現化するところまで持っていけるか。そこは私たちが一番力を入れているところです。
PRやマーケティングのツールとしての利用価値も
いろいろな方のチャレンジを集めているプラットフォームなので、それを多角的に応援できるように事業の枝葉も伸ばしていきたいと思っています。企業との協働はその1つですね。
Readyforにアイデアを載せるということは、応援してくれる仲間や支援者を可視化することにもつながります。応援してくれる人が多かったり、支援金額がたくさん集まったりするのなら、そのアイデアは妥当性が高いということ。ですからクラウドファンディングはお金を集めるだけでなく、PRやマーケティングのツールとしても利用価値があるわけです。
また、Readyforには社会性の高いプロジェクトも集まっていますし、メルマガやフェイスブックで応援したい人や企業をつなぐコミュニケーション機能も充実しています。そこに着目した企業から、CSRやマーケティングの文脈で連携のお誘いをいただくこともありました。そこで、企業参画のフレームとして作ったのが「マッチングギフトサービス」****** です。今後は参加企業の拡大も含めて、さらにこのサービスに厚みを持たせていきたいと考えています。
多くのリソースを持つ企業が支援に参加してくれれば個人の実行者や支援者にとって大きな力になりますし、企業にとってもプラスの効果が得られます。挑戦する人、応援する人、そして立場も持つリソースも違う人々がみんなでともにハッピーになれる、そんなプラットフォームでありたいと思っています。
WEB限定コンテンツ
(2016.11.4 文京区のREADYFORオフィスにて取材)
text: Yoshie Kaneko
photo: Kazuhiro Shiraishi
※インタビュー後編:Readyforのプロジェクト実行者の6割は本職をほかに持つ人
* 「国立科学博物館 新たな冒険! 3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」
https://readyfor.jp/projects/koukai
** 「震災で全壊した久慈市の水族館『もぐらんぴあ』を復活させたい!」
https://readyfor.jp/projects/kujishi
***「みやぎ 食と農のクラウドファンディング」
https://readyfor.jp/lp_miyagi
**** 「食べられる防災ブック『東京備食』先行発売開始!」
https://readyfor.jp/projects/tokyo_bishoku
***** 「一口ごひいきさん募集!元料亭を改修し秋田美人に会える茶寮OPEN」
https://readyfor.jp/projects/sen
****** マッチングギフトサービスは、多くの人から共感を集めてクラウドファンディングを達成したプロジェクトに対し、企業も支援金を上乗せして応援する仕組み。
2017年1月現在、ジェイコムがこのサービスに参加。同社は資金提供のほかにプロジェクト活動の映像化・メディア公開も含めて支援に取り組んでいる。
Readyfor は2011年3月、米良はるか氏が東京大学発ベンチャー企業・オーマ株式会社にて日本初のクラウドファンディングとしてリリース。事業拡大を受けて2014年に米良氏がREADYFOR株式会社を創業、オーマより事業譲受して現在に至っている。
https://readyfor.jp/


