彼らの売り口上は、説得力のあるデータに基づいている。

 例えば、コロンビア大学と公共政策研究機関アメリカン・アセンブリーによる2013年調査によれば、米国とドイツに住む30歳以下の消費者のうち、約7割がファイルを違法にコピー、共有、もしくはダウンロードしたことがあるという。

 さらに、こうした視聴者は、同年齢の人々よりも娯楽コンテンツに出費する傾向がある。2014年にファイル共有ソフト「ビットトレント」の利用者2500人を調査したところ、他の人々と比べ、デジタル音楽に出費する可能性が170%高いことが分かった。

 とはいえ、ニューヨークに拠点を置く広告技術会社サイマルメディアのデビット・モーガンCEOは、新興企業の新たな動きは、メディア企業の考える倫理的規範に反していると指摘する。

「エンターテイメント業界は根本的に、独自の知的財産創出と収益化の上に築かれている」と同氏は語る。

 一方、Tru OptikのスワンストンCEOは、業界がこの大きな市場を受け入れるのは時間の問題だとみている。「この膨大な視聴者データの情報源を活用しないとすれば、ライバル企業との競争において非常に不利な立場に置かれるだろう」

(Jessica Toonkel記者 翻訳:高橋浩祐 編集:下郡美紀)

[14日 ロイター]
120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます