あらゆるこまごまとした情報や、20人のコメンテーターが何を言っているかなど知る必要はない。1日に1度か数日に1度、我慢できるなら1週間に1度のニュースチェックでもいいくらいだ。絶対に知っておくべき重大な事態が起きれば誰かが教えてくれるか、SNSを通じて自然と知ることになるだろう。

人々が死に、破産し、飢え、職を失うニュースを延々と消費し続けたときに、頭の中で何が起こるか想像してほしい。恐らく、実際よりもさらに悲惨な「脳内現実」をつくり上げてしまうだろう。自分自身の物の見方を保ち、今を生き抜くにはニュースの視聴を遮断するか、制限するべきだ。

危機にこそ人脈の力を

家にいてもコンピューターやスマートフォンで、誰かと協働するのは簡単なことだ。ロックダウン(都市封鎖)は、人脈を広げる上での障害にはならない。それどころか、自身の人的ネットワークについて真剣に考えるきっかけになるだろう。

パンデミックが始まった頃、私は多くの人にメールを送り、せっせと近況報告をしたり交友を深めたりした。みんなすることがなくて退屈しているのは分かっていたし、ズーム(Zoom)を使えば自宅からワイン片手に簡単に交流を楽しむことができる。

今のように外出がままならなくても、状況が改善して普通の生活が送れるようになっても、いつでも彼らとはズームやフェイスタイムで話ができる。自分の悩みを打ち明け、助けを求めたっていい。

問題を見つけ解決を担う

危機にある企業が必要としているのは、リーダーシップと貢献だ。あなたが何らかの問題を見つけ、解決方法が分かれば多大な貢献ができる。

これまでとは違う、コスト削減につながる方法はあるか? もっと需要を取り込める、または収益を上げられる方法は考えられるか? ほかにもあなたが打開できそうな問題はないか? 率直に意見し、自ら進んで実行すること。たとえアイデアがなくても、危機のときに貢献できる人になりたい、進んで責務を果たす用意がある、と周囲に示すことはできるはずだ。

自分は問題を起こす存在ではなく、問題を解決できる存在だと知ってもらう。そうすれば解雇されないという保証はないが、助けになることは間違いない。そして自分は変化を受け入れる人間で、かつてないほど熱心に働いていると示すこと。とにかく期待以上の結果を出そう。今こそあなたが輝くときだ。

いつでも準備万端で

どんな状況にも対応できるよう日頃から備えておくこと。履歴書や就職活動用の服をそろえ、働きたいと思える会社を探しておく。多くの求職者と比べても、自分は計画的で競争の心構えができていると確信したい。

学び続ける姿勢は、好奇心が強くて世間の動きをよく読んでいることの証拠だ。つまりあなたを魅力的な求職者にする。ウォール・ストリート・ジャーナル紙やハーバード・ビジネス・レビュー誌を読み、大学の講座を受けるほか、他人と差をつけたいなら、落ち着きとユーモアの感覚を持つことも必要だ。

自らの態度が幸福と成功を後押しする。勝負を続けると決めたら、そう思い続けること。そして自分に優しくしよう。「物事には終わりがある」と心得よう。思うことで、それが真実になる。

<本誌2021年2月9日号掲載>

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