いい知恵

こうした状況の中で、日本政府が中心となってまとめたのが今回のファクトシートだった。冒頭には「(トランプ氏来日に際し)日米両政府は日米両国の企業がプロジェクト組成に関心を有していることを歓迎した」と記したが、実際に5500億ドルに算入するプロジェクトに仕上げられるかは、あくまで今後の調整次第だ。前出の政府関係者は「文字通り関心があるというファクトを書いたもので、日本の政策方針を書いたものではない」とも強調した。同時に文書発出について「いい知恵だ」とした。

この日、高市氏とトランプ氏は首脳会談を終え、「日米同盟の新たな黄金時代に向けた合意の実施」と題した文書にサインした。関税合意の実施に向けた「強い決意」を確認し、合意が両国の経済安全保障の強化、経済成長の促進に資するとの認識も共有した。

一方、首脳会談に同席した片山さつき財務相は会談後、記者団に「具体的に何か(投資)案件が決まったということは一切ない」と強調。「緊密に(米国と)連携をとりスピード感を持って誠実に取り組むことは間違いない」とした上で、「もしも非常に早く組成される案件があって、国際協力銀行(JBIC)の予算手当が足りなければ追加するかもしれないが、今のところそういう状況に達しているとは理解していない」と述べた。



[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2025トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます