<今年8月に開催されたアフリカ開発会議(TICAD9)でも注目。SORA Technologyは、テクノロジーで世界の人々の暮らしを守る──>

1年間の感染者数は2億6300万人、死亡者数は60万人。これはWHO(世界保健機関)の最新のマラリア報告書(2024年)による数字だ。ハマダラカという蚊が媒介するこの感染症は人類最大の敵とも言える。

このマラリアに対し、先端技術を活用して抜本的な対策を進める日本発のスタートアップがある。ソラテクノロジー(SORA Technology、愛知県名古屋市)だ。

同社では、蚊の幼虫(ボウフラ)の発生源となる水域をドローンで上空から撮影。AI(人工知能)解析に基づいて、発生リスクの高い地点に効率的に殺虫剤を散布する仕組みを開発した。

国際協力機構(JICA)と連携したガーナでの実証実験では、徒歩で水たまりを探して殺虫剤を散布する従来の方法に比べ、コストを37%削減。探索エリアも2倍以上に拡大した。

ドローンを使用してハマダラカの発生源を探す様子
ドローンを使用してハマダラカの発生源を探す様子(ガーナ) COURTESY OF SORA TECHNOLOGY

マラリアの感染地域の94%はアフリカだ。ソラテクノロジーを20年に設立したCEOの金子洋介は、ドローンを活用するベンチャー企業で働いていた際、事業開拓に向けアフリカを訪れ、インフラ整備が遅れている地域での医薬品の配達といった保健衛生面でのニーズを実感した。

その後、金子は宇宙航空研究開発機構(JAXA)に転職し、航空技術部門の主任研究開発員としてドローンなどの運行管理に携わりながら、アフリカでのドローン実装に向けた思いを膨らませていく。

新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲い、感染症の脅威を誰もが思い知らされていた頃のことだ。

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