<本当にウクライナを守るのは誰なのか。欧州は派遣に消極的、アメリカは揺れ動き、ロシアは「安全保障」にまで口を出す。先行きは依然として見えない>

最初に、さほど遠くない昔を振り返ってみよう。NATOは1999年、ユーゴスラビアで78日間だけ戦争をした。ユーゴの構成国であるセルビアのコソボ自治州で起きた、セルビアによる血なまぐさい民族浄化を阻止するためだ。

最終的にセルビア軍は撤退し、入れ替わりにNATO主導の平和維持部隊がやって来た。約5万人の兵士が、ベルギーの3分の1程度の面積しかないコソボの防衛に当たることになった。あれから26年たった今も、約4500人の兵士がコソボに駐留している。

では、現在のウクライナに目を向けよう。国土はコソボの55倍の広さがある。

8月半ばにアラスカで開かれた米ロ首脳会談をきっかけに、ウクライナ戦争に終止符を打つための交渉では、「安全の保証」という概念が大きな焦点となってきた。ところが、それが意味するところは国によって大きく異なる。

だが、ここでいう安全の保証とは、ウクライナに安全保障を提供すること、もっと言えば、ウクライナを新たなロシアの侵略から守ることであるべきだ。

「保証」と書かれた合意書を作るだけでは、なんの役にも立たない。それは既に実証済みだ。

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派遣に二の足を踏む欧州
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