IEEPAを使ったトランプの関税発動は、予測不能なかたちで実行され、国際市場を混乱させた。アメリカの同盟国や貿易相手国との関係も悪化し、消費者物価の上昇や経済成長の鈍化懸念も広がった。

一方で、関税はトランプの経済戦略の中心でもあった。ヨーロッパ連合や日本などに対して関税を交渉カードとして用い、有利な貿易協定を引き出したと主張。さらに、関税収入が数百億ドル規模に達し、2025年7月4日に署名した大型減税の財源にもなったと訴えている。

クルーグマンは、「経済は絶好調だ」と繰り返していた本人が、突然「緊急事態」として関税を正当化したことが、法的な正当性を大きく損なったと批判する。

判決後、トランプは自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に以下のように投稿した。

「すべての関税は今も有効だ!極めて党派的な控訴裁判所が誤った判断を下したが、アメリカは最終的に勝つ。関税が撤廃されれば、国家は完全に破滅し、経済的に弱体化する。我々は強くなければならない」

関税収入1420億ドルは返還?
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