ただし、RUSIによればオレシュニクの配備はまだ限定的で、ロシアは極超音速兵器を米国への抑止手段として優先的に運用している。
イギリスとしては、まず巡航ミサイルを迎撃する地対空ミサイルシステムなどの対策を講じる必要があるが、その後も、弾道ミサイルや極超音速兵器への対応を行っていくべきだと、報告書は指摘する。
報告書では、今後5年間は巡航ミサイルが主要な脅威であり、「2030年代半ば以降は、より多様な脅威が浮上する可能性が高い」と述べている。「2040年以降には、極超音速滑空兵器に対する防衛も喫緊の課題になる」
英軍当局者によれば、イギリスは2022年にウクライナに対して行われた初期攻撃に基づいてロシアによる攻撃のシミュレーションを行った。結果は「かなり厳しいものだった」という。
昨年まで空軍士官学校戦争センターの司令官を務めたブライス・クロフォード空軍准将は、「対応を急がなければならないという認識がさらに強まった」と語っている。このシミュレーションで、一部のミサイルは英軍の防衛網を突破したとみられる。
大量のミサイルを完全に迎撃するのは困難とされており、何層かの防空システムを重ねて、できる限り脅威の軽減を図るのが一般的だ。
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