ウクライナ支援に自国の装備を充てた結果、欧州は余力を削がれており、米国でさえ、ロシアや中国による大規模な大陸間弾道ミサイル攻撃を確実に迎撃する体制は整っていないと、専門家は警告する。
米国防総省は現在、ドナルド・トランプ大統領のミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」計画を推進している。巨額の費用を投じ、あらゆる航空攻撃に対応する国土防衛の中核システムと位置づけられている。
RUSIのシダース・カウシャル上級研究員は報告書で、「ロシアの脅威は今後20年にわたって段階的に顕在化していく可能性が高い」と指摘する。短期的には巡航ミサイルがイギリスの軍事施設に対する主な脅威となる。ロシアが次世代兵器を本格配備する前に、対応策を急ぐ必要がある」
ロシアは2024年11月、ウクライナ中部にある標的に対し、新型中距離弾道ミサイル「オレシュニク」を初めて実戦投入した。複数の弾頭が異なる地点に着弾する多弾頭個別誘導再突入システム(MIRV)に対応した新兵器だ。
さらに、極超音速ミサイル「キンジャール」と「ジルコン」をウクライナ戦で使用している。これらはロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2018年に「次世代兵器」として誇示していたものだ。
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