<南コーカサスで30年以上反目し合っているアゼルバイジャンとアルメニア。何度も武力衝突を起こした両国の対立に、ノーベル平和賞を欲しがるトランプが首を突っ込んだ>

ノーベル平和賞を求めて、世界各地の紛争解決に一枚嚙もうとするドナルド・トランプ米大統領。

次に首を突っ込むのは、南コーカサスに位置するアゼルバイジャンとアルメニアの和平合意のようだ。

アゼルバイジャンとアルメニア両国の首脳は、8月7日から2日間にわたりトランプと会談する予定となっている。しかし、アメリカが後押しするこの和平合意の詳細はまだ公表されていない。

和平合意の中核となるのは、「国際平和と繁栄のためのトランプ・ルート(TRIPP)」、通称「トランプ・ブリッジ」計画だ。

この計画は、アゼルバイジャン本土と同国の飛び地ナヒチェバン自治共和国を、アルメニア領を通過して結ぶというものだ。このルートは、アゼルバイジャンでは「ザンゲズール回廊」、アルメニアでは「スニク道路」と呼ばれている。

今回の両国による和平合意案は、南コーカサスで急速に進む地政学的変化の直後に浮上した。

2023年、アゼルバイジャンは電撃的な軍事行動で、係争地ナゴルノ・カラバフを掌握。アルメニアが支援してきた分離政権による30年の支配を終わらせた。

【動画】ナゴルノ・カラバフ紛争の様子

ロシアと同盟関係にあり、トルコとは根深い対立を抱えるアルメニアはこの敗北を受け、自国の地域戦略を見直すこととなった。

動機は個人の名誉だったとしても、地域情勢は大きく改善するかも
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