ブラジルのリオデジャネイロは、来月開幕するカーニバルや8月の五輪を控え、同国で猛威を振るう感染症「ジカ熱」の流行を終息させようと対策を急いでいる。だが、それは困難な闘いとなるだろう。

 ジカ熱感染はアメリカ大陸で20カ国以上に拡大し、熱帯・亜熱帯地方に健康上の不安が広がっている。

 ジカウイルスは、ネッタイシマカの媒介による感染が拡大する以前から南半球に存在していたと考えられている。同ウイルスは先天的に頭部が小さい「小頭症」との関連性が指摘されており、ブラジルでは小頭症の赤ちゃんが約4000人誕生している。

 国民にジカウイルスについて注意を促し、観光地や蚊の温床となる場所に殺虫剤をまいたりしているものの、大量の蚊がはびこり、ワクチンもないため、保健当局は解決策を見いだすのに苦労している。

 ブラジルのカストロ保健相は25日、ルセフ大統領と会談後、記者団に対し「われわれは大敗を喫しようとしている」と語った。

 同保健相は、ジカ熱に関する冊子の配布や、蚊の繁殖地の駆除のために兵士22万人を2月に配置する計画だと明らかにした。

 ジカ熱の症状は、妊婦やすでに何らかの疾患を持っていて合併症を引き起こす人以外はたいてい軽くて済むが、その原因はまだ解明されていない。感染者の血を吸ったネッタイシマカが世界各地に拡散するにつれ、感染も拡大している。

 毎年恒例のリオのカーニバルが始まるまであと1週間あまりとなった26日、市の保健当局はパレードが行われる場所などに殺虫剤を散布した。職員3000人以上が蚊の温床となっている場所に配置され、駆除を行っている。カーニバルと五輪開催中は、会場を毎日検査することにもなっている。

 各国政府や、世界保健機関(WHO)、米疾病対策センター(CDC)などの保健機関は、妊婦に対し、感染が確認されている国へ渡航する際は医師に相談するよう注意を促している。