『罪人たち』では、監督の大胆な選択が全て功を奏しているわけではない。だがその大胆さが、猛スピードで突っ走る作品の駆動力になっている。

クーグラーの長編全5作に出演しているジョーダンは本作で1人2役に挑戦。最悪の運命として不死が待ち受ける世界で、死に直面する意味を探るチャンスを手にした。

誘惑的な魅力と激烈な理想主義、危険を引き受ける能力が入り交じる彼ならではの資質を、クーグラーはどんな監督よりも理解している。

『罪人たち』はアメリカ史をめぐる極めて野心的な考察でありながら、にぎやかで楽しい映画だ。終幕では、手を広げすぎて、少しばかり収拾がつかなくなっているかもしれない。だがサミーが舞台に立って演奏したあの夜に学んだように、可能性の限界に挑むリスクは常に冒す価値がある。

©2025 The Slate Group

SINNERS

罪人たち

監督/ライアン・クーグラー

主演/マイケル・B・ジョーダン、ヘイリー・スタインフェルド

日本公開は6月20日

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