一方で、歴史的に見れば株価の下落は一時的なものに過ぎないかもしれない。2003年のイラク侵攻や19年のサウジアラビア石油施設への攻撃など、中東情勢の緊張が高まった際には株価は当初低迷したものの、数カ月後にはすぐに回復し上昇に転じた。

ウェドブッシュ証券とキャップIQプロが過去の紛争事例を分析したデータによると、S&P500は紛争開始後3週間で平均0.3%下落したが、紛争から2カ月後には平均2.3%上昇していた。

<ドルへの影響は複雑>

「米国例外主義」が色あせつつあるとの懸念からドルは今年に入って下落しているが、紛争の激化は複雑な影響をもたらす可能性がある。

アナリストらは、米国によるイラン・イスラエル紛争への直接介入により、ドルは当初安全資産として買われる可能性があると指摘する。

IBKRのチーフ市場ストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は、安全資産への逃避が見られれば、米国債利回りは低下しドルは上昇することになるだろうと述べた。

「株価がマイナスに反応しないのは想像し難いが、問題はどの程度マイナスに反応するかだ。それはイランの反応と原油価格が急騰するかどうかにかかっている」と語った。

[ロイター]
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