安全保障面ではパキスタンや中国との火種が残る

例えばドローンは全面輸入禁止で、さらに中国製アプリも全て参入禁止。急速な人口増加と経済成長に伴い、インフラ整備が追い付かず、経済基盤には不安定さが残る。

一方、外交では独特の存在感を見せる。インドはそもそも冷戦時代から続く非同盟主義だが、中国の台頭をはじめ世界情勢の変化を受け、クアッド(日米豪印戦略対話)に参加するなど同盟外交に乗り出している。

「中東版クアッド」と言われるイスラエル・UAE・アメリカとの経済技術協力の枠組み「I2U2」、東南・東アジアを重視する政策「アクト・イースト政策」も推進している。

安全保障面では、3度にわたり戦火を交えた長年のライバルで、インド北西部カシミール地方の領有権を争うパキスタンとの関係が水資源をめぐって緊張しており、改善の兆しは見えない。ヒマラヤ山脈に近い国境付近で衝突する中国との間にも火種が残る。

巨像と言われたインドの本格的な発展はまだこれからだ。中国を横目に、独自路線で先進国の仲間入りを目指す。

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