<20代女性の人口流出と出生数減少の間には相関関係が見られ、若年女性の減少が地方の少子化問題を深刻化させている>

地方から都会への若者の流出が止まらない。それが顕著なのは、男性より女性だ。流出の性差が大きく、結婚期人口(25~34歳)で見ると、男性100人に対し女性84人しかいない県もある。

人口の流出の度合いは、同じ世代の人口変化を追跡することで数値化できる。35年前の1990年、秋田の20代前半女性は2万7618人。5年後の1995年の20代後半女性は3万65人(総務省『国勢調査』)。意外というか当時では20代前半から後半にかけて女性人口は増えていた。逆に東京では、同じ時期にかけて女性人口は減っていた。都会に出た後、郷里にUターンする女性がある程度いたのだろう。

ところが今は違う。2019年の20代前半女性と2024年の20代後半女性の数を比べると、秋田では15.3%減なのに対して、東京では26.8%の増。90年代の頃とは状況が全く変わっている(総務省『住民基本台帳人口』)。

2つの世代を取り出し、20代前半から後半にかけて女性人口が増えた県に色を付けたマップにすると<図1>のようになる。

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左のバブル世代の地図を見ると、地方の多くの県に色が付いている。東京や大阪といった大都市は白色になっていることから、進学や就職で都会に出た女性が郷里にUターンしていたのだろう。

対して右のZ世代の地図に目をやると、色が付いているのは首都圏と愛知、大阪、福岡だけだ。他は軒並み真っ白で、都会に出た女性がUターンせず残る、ないしは地元の大学等を出た後、就職先を都市部に求める女性が増えていることを示唆する。30年間で、構造がここまで様変わりしていることに驚かされる。

女性が多く流出している県ほど、出生数の減少が著しい