その200年後、やはり比較的穏やかな自由資本主義の時代を経て、略奪的資本主義が急に台頭した。ヨーロッパ列強は1870年頃から、土地やシーレーン、資源、人的資本を獲得するべく、熾烈な競争を繰り広げるようになった。
歴史をひもとけば、このような時代はあらゆる国にとって危険だったことが分かる。世界はむき出しの勢力争いに支配され、弱小国の手元には何も残らない。
オランの著書には、ローズが星空を見上げて、「あそこには永遠に手の届かない世界がある」とつぶやくシーンがある。「手が届くなら、植民地にするのに」
マスクは、「太陽系全体を植民地にしたい」と言ったことがある。オランの著書にマスクへの言及はないが、読者にはいやが応でも思い浮かぶはずだ。植民地主義者の格好をして、片足を火星に、もう一方の足を別の惑星に置くマスクの姿が。
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