イースター島南西部の火山クレーター
島の南西部の火山クレーター YAMIRKA ROJAS-AGRAMONTE

キール大学(Keele University、ドイツ)の地質学者ヤミルカ・ロハスアグラモンテ(Yamirka Rojas-Agramonte)らの調査チームは、まず島の年齢を正確に計算しようとした。そこで注目したのが、ウランを含む小さなジルコンの結晶だった。

これは溶岩中に保存された天然のタイムカプセルのようなものだ。

マグマが冷えて結晶ができてから時間がたつほど、結晶中のウランは崩壊が進んで鉛に変わる。このウランと鉛の比率を計測することで、結晶の年代を割り出せるのだ。

失われた証拠を復元せよ

「イースター島周辺の9つのサンプルからジルコンの粒を数百個発見した」と、ロハスアグラモンテは本誌に語った。

研究チームが330個の粒を分析したところ、予想どおり250万年前に形成された粒もあったが、島の誕生よりずっと古い1億6500万年前とみられるものもあった。

だが、イースター島の火山が1億6500万年も活動し続けてきたはずがない。火山が生まれた海洋プレート自体、そこまで古くない。

考えられる答えはただ1つ、古いジルコンは火山のずっと深部、つまりマントル内部で生まれたものに違いない。

ハワイやアイスランドと同様、イースター島の火山も活動の源泉は、その下にある「ホットスポット」だ。そこではマントル下部で発生したプルーム(上昇流)が、マントル内部の溶解した物質を地表に向かって噴き上げる。

プルームの位置は基本的に動かないが、対照的に地殻とその直下のマントル上部はホットスポット上を移動する。そのためハワイ諸島などでは、時間の経過とともにプルームが地表の異なる場所に火山島を形成することになる。

ホットスポットが1億6500万年前から活動を続けていた証拠?
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