1期目で最悪の権力悪用の1つは、17年の「イスラム教徒入国禁止令」だ。

イスラム教徒が多数を占める7カ国からの入国を規制する大統領令が憲法の定める宗教の自由に反するとの論争が起きたが、連邦最高裁は18年6月に5対4でトランプを支持。移民政策の分野では大統領に従う必要性を強調した。

トランプが21年1月の連邦議会襲撃事件をめぐり起訴された件についても、最高裁は24年7月、大統領在任中に憲法または法律上の権限を行使した公務上の行為は刑事責任を完全に免責されると認めた。

つまりトランプは、大統領としての権限の行使で刑事訴追されることはないと承知の上で、大統領に就任する。

言論と報道の自由を破壊?

結局のところ、新政権に対する最も重要なチェック機能は自由な報道機関が担い、26年の中間選挙では有権者もその役割に加わる。

トランプはメディアにおける自身の敵を追い詰める意欲を明確にしている。それでも言論の自由と報道の自由は、アメリカに深く根付いている原則だ。

トランプが自分を批判する人々を黙らせるためには、それらの原則を破壊する必要がある。

説明責任の欠如は誰が大統領であろうと懸念すべき問題だが、法律を平気で破る人物となればなおさらだ。

民主主義は永遠に続くわけではない
【関連記事】