外から見るとある程度そうなってしまうから現地に行く面白さがあるのかもしれない。台湾では若者はイデオロギーだけでなく「家賃が高い」「給料が安い」など生活に関することにも声を上げていた。新興政党の民衆党はそんな若者層に支持されて存在感を示した。政治は自分ごと、という基本を目の当たりにした(生活や経済面で言いたいことがあるのは日本も同様だと思うが......)。

最後に。台湾では「権力に対する警戒」も実感した。現野党の国民党の一党独裁が続いた歴史もあり、長期政権に対する警戒感がかなりある。今回は政権交代がなかったが、議会に当たる立法院選で民進党は過半数を取れなかった。絶妙といえば絶妙な結果だ。台湾の有権者は政治家や権力に対して常に緊張感を与えている。下手をすれば政権交代させられる緊張感は不可欠だと感じた。

あれ? なぜこんな当たり前の結論になってしまったのだろう。やはり日本が不思議すぎるのかも。

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