さらに、ここには遊具を背にしたベンチがフェンス外周に置かれている。こうすることによって、物色中の犯人にいち早く気づける。SP(要人警護官)の立ち位置や視線方向と同じスタンスのベンチだ。これも城壁に立つ見張りのイメージと重なる。子供を守りたければ、子供を見るのではなく、子供を見ている人を見なければならない、というわけだ。この遊び場は、物色も接触も困難な「入りにくく見えやすい場所」である。

このように、海外では犯罪機会論が自然に(無意識に)実現されてきた。しかし、日本ではそうはならない。日本人が意識して取り組まなければ、安全な場所は作れないのである。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 量子コンピューター最前線
2026年9月8日号(9月1日発売)は「量子コンピューター最前線」特集。

夢の「最強計算機」が実用化へカウントダウン。医療・通信・金融・AIはこう変わる

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます