「ワンフレーズ」のリスク
第3に、情報発信力が勝負を左右する。総理総裁としての適格性・人間性を世に問う対外広報力が問われるだろう。
前回の総裁選では、各社の告示前の調査で総裁にふさわしい議員のトップは小泉氏か石破氏で、高市氏は3位が相場だった。
しかし、実際の党員票開票結果は、高市氏が20万3802票(得票率29.3%)、石破氏20万2558票(29.1%)、小泉氏11万5633票(16.6%)となった。15日間の選挙期間中に小泉氏の経験不足が露呈して失速し、高市氏支持の熱狂が加速化したのだ。
農協や郵政関係といった「職域団体」の党員票の投票先は固定的な傾向があるが、それも最近では緩み始めている。まして一般党員票は、選挙期間中の候補者の言動で容易に変動する。党員・党友の目にどう映るかが重要だ。
小泉氏は父・純一郎元首相譲りの歯切れの良い発言が売りだ。ワンフレーズ・ポリティクスはテレビ時代に威力を発揮する。
しかしプロが管理するマスメディア発の情報をそもそも受容しない層が増加するソーシャルメディア時代には、ワンフレーズは容易に切り取って編集され嘲笑の対象にもなり得る(ミーム化)。選挙期間中の失言を避ける減点防止策を徹底するのも手だ。