拡張的な財政政策の発動が、米国からの輸入を増やす手段に

この国難に、日本政府ができることは何か。赤沢亮正経済再生担当大臣とスコット・ベッセント財務長官との交渉を通じて、日本への関税賦課を低下させられるだろうか。

米国からの日本への要求である、農産物などの関税引き下げ、日本独自の規制見直しなどは日本経済自身にとって望ましい対応である。これらの既得権益が、外圧によって縮小できるのだから、国難をうまく利用すればいいだろう。

一方、交渉相手の米国側の事情があるのだから、日本側の意向が多くは通らないと考えた方がいいだろう。

ただ、トランプ政権が貿易赤字を問題にしているのだから、それを是正するために日本ができることは対米輸入を増やすことである。軍用機などの購入はさらに増えるだろうが、輸入を大きく増やすには、金融財政政策をしっかり発動して経済成長を高めることにコミットすればよい。

具体的には何か。まずは、追加利上げに「前のめり」な日本銀行に対してけん制することだろう。

そして、国民民主党など野党が減税政策を提示しているが、大規模な減税政策を軸にした拡張的な財政政策の発動が、米国からの輸入を増やす手段になる。自民党の政治家らは一人当たり5万円などの現金給付を検討している模様だが、一時的な現金給付よりも、恒久的な減税が経済成長を刺激するのは明らかである。

輸出企業の稼ぎに経済成長を依存し続けるのは、妥当ではない
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