ハイブリッド脅威の源

現在、グローバルノースの民主主義国家(米国やEU諸国、日本など)で顕著となっているハイブリッド脅威には、認知戦を通じた世論操作、ローンウルフ型や小規模組織によるテロ、また政治的暴力などがある。これらの多くは反主流派の個人や小集団を源とし、彼らはインターネットを通じて互いに影響し合いながら行動するようになっている。

民主主義国の内部には、白人至上主義者、陰謀論者、極右勢力などさまざまな思想を持った反主流派が存在し、時に社会に大きな影響を及ぼしている。

これらの集団は、反移民、反LGBTQ+、反リベラル、反ワクチンといった共通の主張を持ち、選挙不正や経済・エネルギー不安に言及することも多い。日本でもこのような主張を掲げる動きが増加しており、直近の参院選で気づいた人も多かったのではないだろうか。日本も例外ではないのだ。

反主流派の一部は、海外からの介入に同調したり協力したりする場合があり、それがテロや政治的暴力に発展することもある。

たとえばロシアがウクライナに軍事侵攻した際には、反ワクチンを掲げていた人々が突然親ロ、反ウクライナを発言しはじめる現象が見られた。これは、反主流派の多くがロシアに対して好意的であり、またロシアがそうした勢力に直接・間接に影響を与え、支援しているためである。

ロシア以外には、イスラム過激派組織のIS(イスラム国)、アルカイダ、またはネオナチの思想を持つグループとSNS(とくにTikTok)上でつながりを持った若者らが、テロ活動に走るケースも増加している。

紛争がつくるハイブリッド脅威の脆弱性
【関連記事】