ケネルは、「ロシアの詩の歴史は殉教者録のように読むことができます」というロシア文学研究者エレナ・バルザモの言葉を伝えている。

「アレクサンドル・プーシキン(1799-1837)は2度流刑に処され、ミハイル・レールモントフ(1814-1841)は追放され、ニコライ・グミリョフ(1886-1921)は逮捕され銃殺され、オシップ・マンデリシュターム(1891-1938)は逮捕され収容所で死亡し、マリーナ・ツヴェターエワ(1892-1941)は自殺に追い込まれ、ヨシフ・ブロツキー(1940-1996)は国外追放されました」

一方、モスクワの中心部では、新進の詩人たちが密かに集まり、クレムリンを批判する反逆的な詩を朗読し続けているという。バルサモは詩人マンデリシュタームの言葉を引用する。「ロシアだけだ、詩を真剣に受け止めるのは。なぜなら、詩人を殺すのはロシアだけだからだ」
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