「反動の時代」は西側にも広がるか

東側ブロックが崩壊し東西ドイツが統一、共産主義が終わりを告げて35年経ったが、今は反動の時代のように見える。

東ドイツ地域では、トップに権威的な人物を求める声が広く存在している。長年にわたり、東の多くの州では、有権者を市場経済の不安定さから守る父親的な政治家が、そのニーズに応えていたという。ザクセン州のドレスデンを拠点とする政治学者ハンス・フォルレンダー氏は『シュピーゲル』で指摘した。

これは東ドイツ地域特有の現象ではないようだ。東側ブロックにいたハンガリーのオルバン首相、ひいてはプーチン大統領も、この文脈で説明できるだろう。

旧東側ブロックだけとも限らないかもしれない。トランプ大統領は、父権的なイメージが比較的強いほうの政治家と言えないだろうか。

来るべきドイツの連邦議会選挙でAfDが勢力を伸ばすならば、それは西ドイツの地域でも支持を伸ばすときだ。選挙結果は、東ドイツ地域だけではなく、西ドイツ地域の人々、さらには西側の人々全体にも、「反動の時代」を問いかけることになるのではないか。

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