<「静かなる有事」とも言われる少子化。「異次元」の支援策、社会の雰囲気、結婚観のリセットも必要になるだろう>
【出産】
とある長距離バスの車内で、一人の妊婦が突然、産気づき始めた。その様子に気付いた車内の女性たちは、協力して妊婦の面倒を見た。
その結果、一人の男児が無事に生まれたのである。車内は大きな歓喜と拍手に包まれた。
すると、乗客の一人が言った。
「私は洋服屋をしております。ぜひお祝いとして、赤ちゃん用の服を贈らせていただきたいと思います」
別の乗客が言った。
「私は家具屋をしております。ぜひお祝いとして、赤ちゃん用ベッドを贈らせていただきたいと思います」
また別の乗客が言った。
「私はレストランを経営しております。ぜひお祝いとして、ご家族をディナーに招待させていただきたいと思います」
そんな数々の言葉を聞き、出産を終えたばかりの女性は幸福感の中で大粒の涙を流した。
すると、それらの会話を聞いていたバスの運転手が言った。
「それでは私からもお祝いを一つ。このバスは5歳以下の子供は無料となっております」
児童手当の拡充といった具体的な支援策とともに重要なのが、社会の雰囲気や国民のマインドであろう。「子供の声がうるさい」という声が社会問題化するような雰囲気は、「子供を産み育てよう」というマインドに水を差す。