最近の政財界の動きもそうだ。日中両国の業界団体は8月28日に北京で覚書に調印し、電気自動車(EV)向け急速充電器を共同開発すると発表した。技術力の高い日本と世界最大の市場を抱える中国が組めば、欧米勢が入り込む空間は狭められる。日中の協力で部品の規格統一が進めば、欧米のメーカーは主導権を握ることができなくなる。
こうした動きは個別の企業の独自判断だけではできない。日本は既に官民一体となって中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に協力すると宣言。世界各地のインフラ整備に日中両国が共に参加するという動きも、トランプ政権の対中経済制裁とは逆行している。米中貿易戦争において、米同盟国の同調は制裁の効果と成否に関わる。それだけに、ホワイトハウスは日本の暴走に神経をとがらせている。
メディアのリークに驚くばかりの日本には、西洋と儒教の「文明の衝突」に備えた戦略は見えてこない。
<本誌2018年9月18日号掲載>
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