「テロとの戦いを口実にして」と米軍・有志連合を告発
RBSSは米軍・有志連合がラッカ市への侵攻作戦を始めた2017年6月にホームページでこう告発した。
「ラッカ市は有志連合とその同盟者(=SDF)による組織的な破壊を受けている。民間人に対するあらゆる人権侵害がISと戦うという口実のもとに行われ、全く非難を受けることはない。有志連合とSDFはテロとの戦いを掲げて、ISが4年間の戦争の中で行ったよりも多くの民間人を殺した」
「テロとの戦いを口実にして」とは、RBSSがCPJの授賞式でアサド政権を非難した言葉である。RBSSが非難するように、IS掃討を目的としたテロとの戦いといいながら、米軍・有志連合の空爆はISもろともRBSSの足場である市民たちを無差別に殺戮している。
2017年10月、SDFがラッカ市を制圧したときには、SDFのクルド人民兵による略奪がラッカで広がったことをRBSSは報じた。IS陥落の後、RBSSのフェイスブック・ページのカバーには右側に黒旗を揚げるIS、左側にクルド人部隊の画像が並べられ、「ラッカの新たな占領」とタイトルが付けられた。ISの占領が終わり、クルド人の占領が始まったという意味である。
RBSSのツイッターアカウントが4月8日深夜に出したツイートは次のようなものである。
「ラッカ西部のマンスーラ村のアティバア通りでSDFによる強制的徴兵を停止し、SDF民兵が町から出て行くことを求めるデモがあった。その後、民兵はデモを排除し、多くのデモ参加者を拘束した」
ラッカからISは排除されても、市民の苦境は終わらず、RBSSの闘いは第3幕に入っている。
※映画
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