理想主義と現実的な企業利益の衝突

オルソン氏は「大規模言語モデルをベースとするChatGPTのような生成AIは大きな飛躍を意味し、狭いアプリケーションの枠を超えている」と、この2年間に起きたAIブームを振り返った。こうした進歩は巨大テックの優先順位を変え、AIに対する一般の関心を喚起した。

科学的好奇心、壮大なビジョン、ユートピア的願望に根ざしたAI技術は理想主義と現実的な企業利益が衝突するシリコンバレーの典型的なパラドックスに突き当たる。

ディープマインドは自律的な活動を続けるという前提でグーグルに買収された。

「AIが強力になれば、がんのような病気を治すのに役立つだろう。気候危機さえも解決するかもしれない。ちょっとクレイジーに聞こえるかもしれないが、これがハサビス氏が純粋にやろうとしていたことなのだ」とオルソン氏は語る。

しかし、非商業的なAGI(人間のような認知能力と自律性を持つ未来のAI)を作ろうというディープマインドの志は打ち砕かれ、グーグルの営利主義にのみ込まれた。ディープマインドの多くの関係者は同社の革新的なテクノロジーは一企業に独占されるべきではないと考えていた。

若手社員が担当する仕事を自動化

アルトマン氏率いるオープンAIも、AIの倫理的発展を保証する非営利団体として設立されたが、マイクロソフトと資金提携したことで大きな転機を迎える。この提携によりオープンAIは製品主導型の営利団体へと変貌した。

個人的な交流までもAIに依存する
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