えっ? 中国共産党が北ミサイルより恐れる「郭文貴」を知らない?
2017年9月14日(木)17時41分
先進国の民主主義社会において、フェイクニュースを駆使するのは許されることではない。だが、一党独裁の強大国に立ち向かおうとする時、きれいごとだけで勝てると思うのは愚か者だろう。かつてあの魯迅も「フェアプレーには早すぎる」と喝破している。こと中国に限っては、相手がフェアな土台に乗って初めてこちらもフェアプレーをするべきと考えるのが妥当ではないだろうか。
郭は「習近平には反対しない、敵は王岐山だ」と言い続けてきたが、これも巧妙な分断工作とみるべきだろう。ただし、8月18日のネット番組で郭は新たな姿勢を示している。すなわち、「今秋の十九大後に習近平は政治改革を行うべきだ」。もし習近平が政治改革を行わなければ、郭の矛先は習に向かう、と。
怪しげな暴露とゴシップを駆使して中国の体制転換を促そうとする郭文貴。果たして今後、どのような結末を迎えるのか。私も興味津々だ。今の状況はこの一言で示せるのではないか。
「一切都是剛剛開始」(全ては始まったばかりだ)
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