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核・ミサイル開発

北朝鮮の新型ICBM「火星17」発射成功は嘘だった可能性

2022年4月4日(月)14時55分
ミッチ・シン
ミサイル

最新型の「火星17」でなかった可能性が浮上 KCNAーREUTERS

<韓国国防省は、発射されたのは旧型の「火星15」だったとの見方を示す>

3月25日、北朝鮮は新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星17」の発射実験を24日に実施して成功したと発表。国営メディアを通して映像を公開した。

だが韓国国防省は29日、発射されたのは最新の17型ではなく、2017年にも発射された旧型の「火星15」だった可能性が高いと国会の委員会に報告した。

映像では発射時の天候は晴天だが、実験が行われた平壌近郊の当日の天気は曇りだった。また、影の方向から映像は午前中に撮影されたとみられるが、実験が行われたのは午後。これらから韓国当局は、失敗に終わった3月16日の発射時の映像が使われた可能性が高いと指摘している(ミサイルの種類は不明)。

北朝鮮はなぜ「嘘」をついたのか。16日の実験では発射直後に爆発が起き、破片が平壌市内に落ちて民間人に被害が出たとされる。「新型の実験に成功」と、自国民と国際社会に誇示してメンツを保ちたかったのかもしれない。

From thediplomat.com

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