最新記事

バイデン政権

「パンデミックは未接種者によるもの」、ワクチン義務化に舵を切ったバイデン政権

Biden Does U-Turn on Vaccine Mandates

2021年9月10日(金)18時13分
ダニエル・ビラリアル

「バイデンに義務化の権限はない」

バイデンによるワクチン接種義務化の発表を受け、サウスダコタ州知事で共和党のクリスティ・ノームは、「(義務化は)憲法違反であり、(中略)連邦政府による押しつけだ」とツイートし、バイデン政権を必ず訴えて義務化の発効を阻止すると述べた。

ノームは9月9日午後のツイッター投稿で、「私の法律チームが、ジョー・バイデンが発表した憲法違反の命令について訴訟を起こすための準備をしている」と述べた。「これは、連邦政府によるきわめて不愉快な介入のひとつであり、決して容認することはできない」

ケンタッキー州選出の共和党下院議員トーマス・マッシーも、9月9日午後にこうツイートした。「バイデンには、ワクチン接種を義務化する権限はない。政府が連邦政府職員や請負業者にワクチン接種を義務付けるなら、議会での採決が必要だ。これは医療的な専制政治だ」

アメリカでは7月はじめから、新型コロナウイルスの新規感染者と入院患者が急増している。9月8日時点で、全米の新規感染者数の7日間平均は14万8563人だ。CDCによると、同日時点での入院者数の7日間平均は1万2156人となっている。

入院者数の増加により、全米の医療機関では重症者の治療にあたる集中治療室(ICU)の病床が不足する事態となっている。一部の医療機関では、治療を制限する必要が生じており、緊急性のない外科手術や、ほかの救急治療を求める患者の受け入れを拒否するところもあると報道されている。
(翻訳:ガリレオ)

バイデン政権による「積極的・包括的な6つの計画」

1. 連邦政府職員および取引業者従業員のワクチン接種義務化や、従業員100人以上の企業に対する被雇用者へのワクチン接種の促進などを含む「未接種者へのワクチン接種」

2. ブースター接種に関する情報開示や、効果的な配布モデルの開発などを含む「ワクチン接種者への保護の強化」

3. すべての学校職員へのワクチン接種の呼び掛けや、資金の提供などを含む「学校が安全に開ける状態の維持」

4. 在宅での検査の促進のためのキットの増産や、公共交通機関でのマスク非着用者への厳罰化などを含む「検査の増加とマスクの要求」

5. 中小企業に向けた資金的なサポートや、中小企業向けの給与補償策の合理化などを含む「国家経済の回復の保護」

6. 逼迫している医療機関への支援の拡大や、感染者の重症化を防ぐためのモノクロナール抗体治療の拡大などを含む「コロナ患者へのケアの改善」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア・ウクライナ復活祭停戦、発効数時間で双方が違

ワールド

米イラン協議決裂、核・ホルムズ海峡で溝埋まらず 停

ワールド

中国、台湾向け観光規制緩和など新措置 野党党首訪中

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 3
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 4
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 9
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 10
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中