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冷戦終結以降の軍縮路線を捨てて「核軍拡」に舵を切るイギリス

2021年3月23日(火)13時00分
デービッド・ブレナン
核弾頭を搭載したイギリスの潜水艦

核弾頭を搭載したイギリスの潜水艦 David moir-REUTERS

<ロシアや中国などの脅威に対抗するため、核弾頭の数を増やすと発表した>

イギリスが数十年ぶりに「核軍拡」に踏み切る。3月16日、ジョンソン英首相がこの先10年の安全保障と外交の方針として、冷戦終結以降、30年にわたって既定路線だった軍縮の方針を捨て、核弾頭の数を増やすと発表した。ロシアや中国など敵国からの脅威に対抗するためだという。

現在、イギリスの核兵器保有数は世界5位だ。今後、保有する核弾頭数の上限を現状の180から260に引き上げ、サイバー攻撃や生物兵器、化学兵器による破壊的な脅威に対抗するため、核兵器の使用に関するルールも変更するという。

イギリスは1968年の核拡散防止条約(NPT)の締約国に対しては核を使用したり、核による威嚇をしたりすることはない。現在、条約を締結していないのは、北朝鮮、インド、イスラエル、パキスタンと南スーダンだ。また、条約に違反した国に対しては、条約締約国に保障される核の使用と威嚇の対象除外は適用されない。

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