最新記事

アフリカ

マリ、反乱指導の軍が民政移管を表明 影響力あるイスラム聖職者は政治から身を引くと表明

2020年8月20日(木)10時25分

西アフリカのマリで抗議活動を主導してきたイスラム教の聖職者が、反乱を起こした軍の指導者と会談した後、政治から身を引くと表明した。写真は、イスラム教の聖職者であるマフムード・ディッコ氏。マリのバマコで11日撮影(2020年 ロイター/Rey Byhre)

西アフリカのマリで抗議活動を主導してきたイスラム教の聖職者が19日、反乱を起こした軍の指導者と会談した後、政治から身を引くと表明した。

マリでは18日、反乱を起こした軍兵士の一部がケイタ大統領や政府高官らを相次いで拘束した。ケイタ大統領は19日、辞任を表明した。反乱した兵士らは、選挙を実施して民政移管する意向を表明した。

マリでは大統領辞任を求める大規模デモが続いていた。イスラム過激派の勢いも増しており、政情不安が高まっている。

19日の首都バマコの状況は、終日落ち着いていた。反乱した兵士らは、通常の生活に戻るよう人々に呼びかけている。

イスラム教の聖職者であるマフムード・ディッコ氏は、ここ数週間、何万人もが参加した抗議活動を主導してきたが、ディッコ氏のスポークスマンは、反乱を起こした軍指導部と会談した後、同氏が政治から身を引くことを決定したと明らかにした。

詳細は明らかになっていないが、反乱した兵士らが確約する民主化に満足している可能性もある。

自らを国民救済委員会(NCSP)と名乗る反乱を起こした兵士らは、権力を求めているわけではないと主張し、一定期間内に総選挙を実施し、マリに安定をもたらすことを望んでいると表明した。

これに対して、反大統領勢力の連合体「M5―RFP」は声明で、NCSPの民政移管への決意に留意するとし、それを達成するためNCSPと協力すると表明した。

国連安全保障理事会は19日、マリで起こっている反乱を批判し、大統領らの解放を求めた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・新たな「パンデミックウイルス」感染増加 中国研究者がブタから発見
・韓国、ユーチューブが大炎上 芸能人の「ステマ」、「悪魔編集」がはびこる


20200825issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年8月25日号(8月18日発売)は「コロナストレス 長期化への処方箋」特集。仕事・育児・学習・睡眠......。コロナ禍の長期化で拡大するメンタルヘルス危機。世界と日本の処方箋は? 日本独自のコロナ鬱も取り上げる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY自動車ショー、各社が米市場向け新型EV発表 販

ワールド

ロシア3月製造業PMI、今年最低に

ワールド

トランプ氏、戦争終結時期明言せず 目標「達成間近」

ビジネス

EXCLUSIVE-プライベートクレジット問題、世
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 3
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 8
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中